2025年12月3日
【修理見積り事例】マジェスティSが自転車と接触転倒|20万円クラスの損害とスクーター特有のダメージとは

今回は、ヤマハ マジェスティS(SG52J/2020年モデル・シルキーホワイト)の修理見積り事例をご紹介します。

走行中に自転車との接触で左側へ転倒し、外装とセンタースタンドまわりに大きなダメージが出たケースです。
ぱっと見では「そこそこ傷が多いかな」程度に見えても、スクーターならではの構造が原因で思った以上の見積額になることがある、という典型例でもあります。


事故の状況:走行中に自転車と軽く接触、そのまま左側に転倒

ご依頼いただいたのは、2020年登録・シルキーホワイトのマジェスティS。
走行中に相手の自転車と前側が軽く接触し、そのまま左側に転倒してしまったとのことでした。

幸い、車両は自走可能で「まったく乗れない状態」ではありませんでしたが、
転倒により外装の傷とセンタースタンド周りに大きなダメージが発生していました。

今回は、「修理そのもの」ではなく、相手側の保険対応を前提とした修理見積もりの作成をご依頼いただいた形です。


損傷のポイント:スクーターならではの“支点”がダメージを拡大

一見すると「外装のカウルに傷が多い」という印象なのですが、
今回のマジェスティSで特に気になったのが、センタースタンド(メインスタンド)の状態でした。

店舗スタッフの確認では、

  • 転倒時にエンジン部分が“支点”になって車体が地面に当たっている
  • センタースタンドが押されてしまい、
    車体側に密着してしまっていて、スタンドとしての使用ができない
  • メインスタンドがエンジンカバー側に食い込むような状態になっている

という状況が写真からも確認できました(※記事では写真でご覧いただけるようにしています)。

スクーターはフレーム・エンジン・スタンド・外装の位置関係が独特で、
転倒時にエンジン+スタンド周りが“ガチッ”と支点になりやすいという特徴があります。
その結果、単なる外装の傷だけでなく、エンジンカバーやスタンド本体など、機能部品にも影響が出ることがあります。


主な損傷箇所と見積り金額

今回は、以下のような箇所を中心に見積もりを行いました。

  • 外装カウル一式の傷・割れ
  • エンジンカバーの破損
  • センタースタンド(メインスタンド)の変形・機能不全

車両自体は比較的新しく(2020年モデル)、部品供給もまだあるモデルですが、
外装系パーツは点数が多く、スタンド・エンジンカバー系も合わせて交換・修正が必要となるため、
お見積もり金額はおよそ20万円ほどとなりました。

「転倒はしたけれど、普通に走れているから大丈夫かな」と思ってしまいがちですが、
今回のように**“スタンドが使えない”“エンジンカバーにスタンドが食い込んでいる”**といった状態は、
実用上も、安全・使い勝手の面でもそのままにはしておきたくない部分です。


今回は修理見積のみ:自走可能でも「証拠としての見積もり」は重要

このマジェスティSのケースでは、
オーナー様は「転倒で傷は多いものの、乗れない状態ではない」とのことで、
今回は修理を行わず「見積書のみ」作成という対応になりました。

事故後の流れとしては、

  • 相手側の保険対応の一環として、当店で修理見積書を作成
  • 見積もり提出後、特に差し戻しや追加質問もなく、
    現在は相手保険側で対応が進んでいると思われる状況

とのことです。

自転車との事故の場合、

  • 相手が自転車保険や個人賠償保険に加入しているかどうか
  • 加入していても、どこまで補償対象になるか

によって、修理の可否や負担額が大きく変わってきます。


自転車との事故と保険:自分の車両を守るための考え方

今回のケースでは、
「相手が保険に入っていてよかった」と言えるパターンだと思いますが、
現実には、自転車側に保険がないケースも少なくありません。

その場合、

  • 修理費用を誰がどこまで負担するのか
  • そもそも相手から支払いを受けられるのか

といった問題が出てきます。

ですので、
「自分の車両を守る」という意味では、バイク側で車両保険に加入しておくのも一つの方法です。
もちろん保険料とのバランスがありますが、

  • 通勤・通学で毎日使う
  • 新車・高年式車両に乗っている
  • カスタムパーツが多く付いている

といった方は、一度検討しておく価値は十分あると思います。


まとめ:軽い接触・転倒でも、スクーターは思わぬところが傷む

今回のマジェスティSの事例から言えるのは、

  • 自転車との「軽い接触」からの転倒でも、
    スクーター独特の構造上、スタンド・エンジンカバーまで損傷が広がることがある
  • 見た目上は「外装のキズが多い」程度でも、
    センタースタンドが使えない・エンジンカバーに食い込むなど、機能面に影響することもある
  • 自転車との事故では、相手側の保険の有無・内容が修理可否に大きく関係する
  • 自分のバイクを守るために、車両保険の活用も選択肢のひとつ

ということです。

当店では、

  • 「まずは見積もりだけ取っておきたい」
  • 「修理をするかどうかは保険次第で決めたい」

といったご相談にも対応しています。

今回のように、写真でセンタースタンドやエンジンカバーの状態をしっかり確認しながら、
実際に修理した場合の費用感を具体的な数字でお出しすることが可能です。

自転車との接触や、転倒後の車両チェックで不安なことがあれば、
「とりあえず見積もりだけ」という形でも大丈夫ですので、お気軽にご相談ください。